くまさんとおじいさん


むかしむかし、あるところにこころやさしいくまさんがいました。
むかしといってもきっといまよりいっしゅうかんくらいまえで、
あるところといってもみなみとうほくあたり…かもしれません。


くまさんは、ぼんやりとしながらさんぽをしていました。
そのとき、おおきなにもつをもったおじいさんをみかけました。
それはとてもおもそうで、ふうふう、といういきづかいが
きこえてきそうでした。


おじいさんはそのままほどうきょうにさしかかりましたが、
どうみてもたいへんそうです。
くまさんはまよったあげく、こえをかけました。


「おじいさん、ほどうきょうのあいだだけでもにもつもちましょうか?」


おじいさんはにもつをおいてふりかえりくまさんをみました。
が、すぐにだきかかえるようににもつをもち、
けわしくもけいかいしたようなひょうじょうでこういいました。


「だ、だいじょうぶ。だ、だいじょうぶだ」


そういうとさきほどとおなじおじいさんとはおもえないほど、
きびんなうごきでほどうきょうをわたりはじめました。
おじいさんはときどきくまさんをふりかえっては、
さらにしっかりとにもつをだきかかえていました。


くまさんは、ぼうぜんとおじいさんをみていました。







…ま、こんな話なんですが。
きっととてもいいおじいさんだったんでしょうね。
重い荷物を他人に持たせるわけにはいかない、と。
そう思ったんでしょうね。
さらに平気な素振りを見せるために無理して歩道橋を…
ちらちらとこちらを気にしてもらって。
うん、泣ける話だ(;´д⊂)


…ただ、なんでだろう?
久しぶりに「エロヤクザ」って言葉を思い出しましたよ…
Σ(゜Д゜;≡;゜д゜) ビクッ